注文住宅を建てる際に支払う頭金の相場をチェック!

公開日:2023/05/15  

注文住宅の画像

注文住宅を購入するときに、頭金について悩む方が多いかもしれません。注文住宅は建売住宅より高額なので、頭金の額がわからないとますます不安になるでしょう。本記事では注文住宅における頭金の意味合いや相場などを解説しています。頭金について知ることは資金計画の目安にもなるので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも「頭金」とは?

注文住宅の購入には多くの費用がかかります。頭金、手付金、そのほか諸費用などさまざまです。総額はかなりの高額になるため、一括で支払うことはほぼありません。

自己資金から現金で一部支払い、残りの不足分は住宅ローンを組み、分割で返済していく方法が一般的です。このように購入金額のうち現金で支払う分を「頭金」といいます。

頭金を多く支払うほど、住宅ローンの借入額が少なく済むので返済は楽になります。

ただし、注文住宅購入の際は、頭金のほかに、税金や手続きにかかる諸費用についても現金払いが必要な場合があるため、ある程度余裕をもって手元の資金を残しておくことが必要です。

頭金と手付金の違い

手付金は土地を購入し、家を建てるときに最初に支払う費用のことです。土地や家などの不動産購入の意思を提示するために支払うものです。注文住宅購入の場合、土地購入の契約のときと、家を建てる契約のときに手付金を支払うので、2回の支払いが必要です。

手付金の支払いは現金で行い、不動産購入代金の5~10%が目安です。契約後に買主の都合でキャンセルすると、この手付金は戻りませんので、注意しましょう。

逆に、売り主からのキャンセルの場合は、買主は売主から手付金の2倍の額が支払われます。手付金は物件引き渡しの際に購入代金の一部として充てられます。

購入金額のうち、現金で支払うものなので頭金と混同しがちですが、手付金はあくまでも不動産契約のための証拠として支払うものなので、意味合いが違います。

注文住宅購入時の頭金の目安

頭金が多いほうが住宅ローンの借入金を減らせますが、どのくらい支払うのが一般的なのでしょうか。頭金として必要な金額が決まってはいません。

住宅金融支援機構の2021年度フラット35利用者調査によると、頭金の平均は注文住宅購入者が購入金額の16.7%、土地付注文住宅の購入者が9.3%でした。

一般的には購入金額の20~30%程度用意しておくことが望ましいといわれていますが、現実には10%程度の方が多く、ここ数年は感染症の影響や物価上昇などで家計が圧迫されている影響があり、頭金の割合は減少傾向です。

無理に頭金を支出して生活が圧迫されるよりは、ある程度生活にゆとりを持った資金計画をするのがよいでしょう。

注文住宅は頭金ゼロでも購入可能?

頭金を支払う余裕がなかったり、手元に現金を残しておきたかったり「頭金ゼロ」でも注文住宅は建てられるものなのでしょうか。結論からいえば、可能です。

頭金ゼロでも、残金すべて住宅ローンでまかなえば購入できます。頭金ゼロの場合にはいい面もありますが、注意すべき点がいくつかあります。

頭金ゼロで考えられるメリット

頭金が多い方が住宅ローンの借入金を減らせますが、住宅ローン控除の控除額も減ってしまいます。住宅ローン控除は、令和4年に改正された税制においては、年末の時点でローン残高の0.7%が所得税や住民税から控除される制度で、最長13年間適用されます。

つまり、頭金が少なく住宅ローンの借入金が多い方が、住宅ローン控除額が多くなり、節税効果があるのです。

また、頭金ゼロの場合、生活費用として手元にある程度の資金が残せるため、生活にゆとりが持てるかもしれません。

そのほか、頭金を目標額に貯めるまで待ちすぎると、住宅購入時の年齢が上がり住宅ローン完済時の年齢が高くなるという不安があります。頭金ゼロでも、早い段階で注文住宅を購入すれば、早めに完済できるでしょう。

頭金ゼロの知っておきたい注意点

頭金ゼロでも購入できるとはいっても、やはり注意すべき点があります。1つめは、住宅ローンの借入金が多いほど月々の返済額と総支払額が高くなる可能性があるということです。借入金が多いほど金利が高くなる金融機関があります。

住宅ローンにおいて、月々の支払額が生活費に支障がないか考える必要があります。2つめは、頭金ゼロだと住宅ローンにおける借入金の上限を超えてしまう可能性があることです。住宅ローンの借入金の上限は、年収の5~7倍が目安です。

借入金上限を超える金額の注文住宅購入を検討している方は、頭金ゼロでは住宅ローンが組めない可能性があります。3つ目は、諸費用は現金で支払う可能性があることです。

金融機関によっては諸費用も住宅ローンに組み込める場合もありますが、そうでない場合もあります。住宅ローンに組み込めない場合は、頭金の分で諸費用を支払うことになるので、注意が必要です。

まとめ

注文住宅を購入する際に、支払う頭金が多い方が住宅ローンの返済負担は減ります。しかし、頭金以外にも諸費用がかかるうえ、注文住宅は買ったけれど、その後の生活が苦しいということにはしたくないものです。頭金の相場に気を取られず、自分や家族のライフスタイルを考慮したうえで頭金の支出額を検討し、無理のない資金計画を立てましょう。

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