つなぎ融資とは?メリット・デメリットを解説

公開日:2024/09/15  

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住宅を購入する際、多くの人が直面する課題のひとつに資金面での不足があります。とくに、注文住宅には、土地の購入や建築に関連する諸費用がかかりますが、これらの費用を支払うためには自己資金が必要です。そこで登場するのが、つなぎ融資です。本記事では、つなぎ融資のメリットや必要なケース、ほかの資金調達方法について解説します。

つなぎ融資とは?どんなときに必要なのか解説!

つなぎ融資は、短期間の資金需要を満たすための一時的な融資手段です。

つなぎ融資とは何か、利用の目的について確認しましょう。

つなぎ融資とは何か?

つなぎ融資は、住宅ローンが実行される前に支払わなければならない費用を補うためのローンです。

主に、土地の購入費用や建築にかかる着工金、中間金、そして引き渡し時の残代金などをカバーします。これらの費用は、住宅ローンの融資実行が建物の完成・引き渡し後に行われるため、自己資金が不足している場合に利用されます。

つなぎ融資利用のケース

つなぎ融資を利用する理由はさまざまですが、土地の購入費用をまかなうために利用する人が多くいます。

注文住宅を建てる際、まず土地を購入する必要があるので、この土地代を支払うためにつなぎ融資が活用されます。また、建物の建設には、着工金や中間金などの諸費用を支払わなければなりません。

これらの費用も、建物完成前に支払う必要があるため、自己資金があまりない人が利用しています。そして、住宅ローンの融資実行が間に合わない場合もつなぎ融資を利用できます。つなぎ融資は、一時的な立て替え手段としても便利です。

つなぎ融資の重要性

つなぎ融資は、自己資金が不足している場合に、注文住宅の購入を可能にする重要な仕組みです。

建築に必要な資金を効果的に補うことで、理想の住まいを実現しやすくなるでしょう。また、住宅ローンの融資実行が遅れた場合にも、一時的に資金不足を解消し、建築プロジェクトを滞りなく進めることができます。

つなぎ融資を利用するメリット・デメリット

つなぎ融資は、自己資金が不足していても建築費用を補填できる手段のひとつとして利用されています。

しかし、その利用には慎重な検討が必要です。以下では、つなぎ融資の利用メリットとデメリットについて詳しく考察します。

メリット

つなぎ融資の最大の魅力は、自己資金が不足していても注文住宅を建てられることです。

住宅ローンでは必要な手付金や着工金、中間金などに現金が必要ですが、つなぎ融資を活用すればそれらの支払いを補うことができます。また、つなぎ融資を利用すれば、理想的な物件や土地を見つけた際に即座に購入でき、買い逃しを防げます。

自己資金が準備されていなくても、いざという時にスムーズな購入が可能になるのです。

さらに、つなぎ融資は住宅の買い替え時にも有効です。従来の方法では、自宅を売却してから新居を購入する必要があり、タイミングを合わせるのが難しかったのですが、つなぎ融資を活用すれば売却を待たずに新居の購入が可能です。

デメリット

つなぎ融資の利用には当然デメリットも存在します。

なにより「借り入れ期間が長いほど利息の負担が大きくなる」というのは見逃せないデメリットです。そもそもつなぎ融資は通常の住宅ローンよりも金利が高い傾向があります。そのため、借り入れ期間が長ければ長いほど、利息の負担が増えます。

もし建設中に予期せぬトラブルがあり、工期が延長されるとその分負担が増加する可能性も考慮が必要です。また、つなぎ融資を利用すると、住宅ローン控除が適用されません

家が完成して6か月以内に入居することが住宅ローン控除を受ける前提条件なので、家が完成する前に融資を受けるつなぎ融資は対象外です。ただし、つなぎ融資を利用した後の住宅ローンは、一定の要件を満たせば住宅ローン控除の対象となります。

つなぎ融資以外の方法はある?

住宅購入の資金調達方法を検討する際、つなぎ融資も手段のひとつですが、そのほかの方法も存在します。

より適切な手段を選択するためには、慎重な検討が必要です。以下では、つなぎ融資以外の選択肢について考察します。

自己資金の活用

つなぎ融資を必要としない場合の一番の選択肢は、自己資金の活用です。

貯金や投資から得た資金の利用で、住宅購入の初期費用や中間支払いをまかなうことができます。自己資金の活用で、融資額を抑え、返済負担を軽減できます。

生命保険の解約返戻金

生命保険に加入している場合、解約返戻金の利用で住宅購入資金の調達ができます。

掛け捨てでない生命保険の場合、解約返戻金を受け取ることができ、これを住宅購入に充てることで、つなぎ融資を必要としなくなります。

身内からの一時的な借入

身内で資金を工面できる場合、一時的に借り入れることができます。

これにより、つなぎ融資を利用せずに住宅を建てることが可能です。ただし、贈与と見なされる場合があり、贈与税の問題が発生する可能性があるので、事前に相談や対処が必要です。

銀行の分割実行

一部の銀行は、つなぎ融資ではなく、住宅ローンの分割実行を提供しています。

これにより、一時的な融資を必要とせずに住宅購入資金の調達ができます。銀行ごとのサービスや条件を確認し、適切な選択をおこなうことが重要です。

通常の住宅ローンの利用

もっとも一般的なのは通常の住宅ローンの利用です。

初期費用や中間支払いを自己資金やほかの手段でまかない、残りの購入価格を住宅ローンでまかないます。この方法は、つなぎ融資よりも総支払額が少なく済む場合があります。

まとめ

つなぎ融資は、注文住宅を建てる際に不可欠な費用を補うための重要な手段です。土地の購入から建築に関する諸費用まで幅広くカバーし、自己資金が不足している場合でも住宅購入を実現できます。ただしデメリットを踏まえると、つなぎ融資を利用する際にはリスクとリターンを十分に考慮する必要があります。つなぎ融資以外の方法もあるので、つなぎ融資のみに頼るのではなく、自身の資金状況や将来の見通しを考慮し、適切な方法の選択が大切です。

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